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2016年8月

2016年8月30日 (火)

幸せは

東北に住む重い障害を持つ友にメールを送り、台風の被害がありませんように、とこちらの祈りを伝えた。大型の台風が最初は関東を直撃する気配だったが、東に逸れて今東北に向かっているからである。
すると先ほど返事が届いた。デイサービスに行って、昼食をとり、風呂に入り、昼寝をして今日は一時間早めに帰るという。今は無風、雨も降っていないとのことだ。
振り返って私は朝のうちに昼飯のためにスパゲッティをゆで、その途中には水を切る際にゆでた麺を流しに落としそうになったりし、その後利尿剤のために頻繁にオシッコをしながら句友の句集造りに居間と書斎をひっきりなしに往復し、宅急便が来ることを気にしながらトイレに入って便座への移動に痛む腕を酷使してこの時に至っている。
なんと落ち着かいない、体を無理する過ごし方だろう。
友のように時間をたっぷり、ゆっくりと用いる生活がしたいものだ。

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2016年8月12日 (金)

幼いいのち

居間には嬰児が眠っている。まだ誕生2ヶ月の小さないのちである。今朝方、次男と共にやって来たのだ。

中学生のころ、この子は今は私の居所となってしまった私の田舎に帰省すると必ず30㌔ほど離れたダム湖に釣りに行った。田舎道を山が迫る湖まで私の運転する車で上ったのである。

今日は日航ジャンボ機墜落事故のあった日。新聞には31回めの記念日と載っていた。
丁度その日、私たちは帰省していた。そして、釣りに行っていたのだった。
私は次男を湖に置いて帰りの道を下っていた。なぜか、反対車線の上りには車がひっきりなしにやってきていた。自衛隊のホロ付きの車両にも出会った。
それが墜落現場に向かう車であることが分かるまでには数時間かかったと記憶する。
そうなのだ。この湖の先、奥深い山に飛行機は墜ちたのだった。
ニュースでは失われたいのちを慕って今年も山を登る人たちの様子を伝えていた。

この想出を秘めて、私は次男の連れ合いが差し出す嬰児を胸に抱かせてもらった。その小さな体は尊くも重さを十分に持っていた。

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2016年8月 1日 (月)

メッセージ

神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた今回の出来事は私たちを深い悲しみの淵に落とし入れました。

犠牲になられた方々とそのご家族、一緒に今まで生活されてこられたご友人のことを思う時、お慰めの言葉さえ見出すことができません。 

その惨状は今までに経験したことのないものだったと現場に駆けつけた救急隊の方が言っています。
私はこのニュースを聞いて、ユダヤの王、ヘロデを思い出しました。ヘロデは平和の主イエスが誕生したという知らせを聞き、「ベツレヘムとその周辺一帯にいた二歳以下の男の子を、一人残らず殺させた」のでした(マタイによる福音書2章)。

その惨状は今回の園と同じだったかもしれませんし、子供を失った親の悲しみは如何ばかりだったでしょう。
なぜヘロデ王は幼子たちを一人残らず殺したのでしょうか。それは力のままに世を支配してきた彼が平和の主イエスが誕生すると、権力や武力の支配による世界ではなく、力のない者も悲しみを秘めた人も障害を持つ者も共に平和に暮らす世界が生れてしまうことへの怖れからだったのではないでしょうか。
 

私たち障害を持っている者は、ヘロデのように財力を持ち合わせません。それどころかイエスの周囲に集まった民衆のように貧しさの中にあります。また、今、社会の一線で働く人のように素早く行動することもできません。話すことが不自由なゆえに人々から遠ざけられることもあります。いつも助けを必要としている者でもあります。生産性を重んじ、力を誇る社会の人々とは遠くにいる存在の私たちです。

それだからこそ、私たちは時間を大切にし、ゆっくりと過す喜びを知っています。隣の人と顔を合わせて話すことの喜びを知っています。みんなで共にいることの喜びと楽しさを知っています。そして、私たちを助けて手を貸してくださる方がいる時、その人の顔に浮かぶよろこびの表情も知っているのです。

そのような私たちを神様は必要とされているのです。そこに存在するだけでいいんだよ、とおっしゃって誕生させてくださったのです。それはこの世を平和なところへと造り変える神様のご計画かもしれません。

もう力を誇ることをやめましょう。財力に頼ることを忘れましょう。競争に勝つことを目指す世界から抜け出ましょう。そうではなくて、隣に座る人の肩に手を置き、輪を作って歌い、顔を見つめ合って話をしましょう。

この新しい道を歩み出すことこそ「津久井やまゆり園」で失われた尊いいのちに報いることになるのではないでしょうか。

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