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2015年7月 2日 (木)

からだとの対話

からだが呼んでいる。
「ご主人様、目をお覚ましください」。
その遠慮がちな声に私は答える。

「わかっているよ。疲れたのだろうね。ところで、今、何時だね?」
「3時でございます。」
「ああそうか。4時間も寝かせてくれたのだね。」
 
私は灯りを点け、電動ベッドの頭を上げ、パジャマの裾に捉まってからだを起こす。そして、半折にして布団に伏す。
そこには短い足の指が覗いている。「お前の浮腫はどうかな?」と言いつつそっと撫でてやる。3時の指は未だ赤ん坊の指のように丸まり、膨らみを持っていた。

からだが言う。
「少し横はお向きになられませんか?そうしたら私の腰が楽になりますが・・・。」
「やってみようかね。」
私はベッドの端を掴もうと意図するが右手が云うことを聞いてくれない。からだに這わせるようにしてようやく手をベッドの左まで回し掴む。そして、左向きの姿勢を取る。
「きついようでございますね。」と体が言う。「どうぞ、元の姿勢にお戻りください。」
「ありがとう。そうするね。」
 
こうして3時の対話は終わった。私は立つことがない故に柔らかく、柔和とも言える感触の大腿部外側の肌に触れながら再び眠りについた。

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