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2014年6月 7日 (土)

壁の修復

娘の結婚記念日がジューンだったと記憶していたのだがはっきりしない。記念すべき恵みの日だったから、何らかの形で文章を書きたいのだが日付が間違ったら大変なことになる。

なぜ記念の日なのかと言えば、その数日後、妻のガン手術があったからだ。娘に隠したままで私達は結婚式に臨んだのだった。
いや、それ以上のこの日の素晴らしさは「和解と感謝の結婚式」が執り行われたからである。
式の日、娘は、高校から大学時代は私の反抗の時だったと告白し、続けて、今日は感謝の日としてこの結婚を捧げたいと公言した。そして、今まで両親を演奏会に呼んだことがなかったが今日は二人に捧げる演奏をしますと言って、映画「菊次郎の夏」から「SUMMER」を純白のドレスでピアノ演奏したのだった。
これだけ材料が揃っていれば、facebookにでもブログにでも気取った文章が書けそうなものだが、肝心な日付が間違ったらなんとも格好がつかない。
だが、その日がどうしても曖昧なのだ。私はブログ内で検索をかけたり、妻の病歴を調べたり、エッセイ集を紐解いたりして確定を試みた。物忘れがひどくなった自分を哀れに思いながら、こうして家族に関わる事実を探していると、ふと、私は一度築いた建物の修復をしているような思いになった。それは煉瓦を丹念に選んで築いた壁の修復に似ていた。

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