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2010年7月15日 (木)

村祭りの日

「じいちゃん、お金ちょうだい!」
「石神社のお祭りで、屋台が出ているんだって」
孫がそう言ってきた。
 
ああ、そうか。村祭りの日だった。やっと思い出したのだった。
その昔、まだ私の兄、姉が子どもだった頃、神社に通じる道は人でごった返し歩くのも大変だったという。
私は歩いていけないので、この日には母が背負ってくれたものである。衆人のなか、奇異の目で見られながら息子のために歩き続けた母。
そんな想い出のある浅間神社の祭の日を私は忘れる者になっていた。
 
財布の中に小銭は270円しかなかった。「いいよ、それだけで。自分のお金、少し持っているから」そういうが早いか孫は雨模様の外に飛び出していった。

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