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2009年12月12日 (土)

ウンチ物語

おじいちゃんはウンチがしたくてたまらなかった。三日もウンチが出ないのでお腹が張って仕方なかったからだ。
新聞を読んでいるとウンチが出るような気配がしてきた。これはいいぞ、そう思っておじいちゃんはトイレへ急いだ。そして落っこちないように気をつけながら車椅子から便器に乗り移った。
だが、出そうだったウンチがなかなか顔を出してくれない。お尻のおくには大勢のウンチ軍団が勢ぞろいしていることははっきりしている。だが彼らも用心してそう簡単には城門から出ようとはしないのだ。
おじいちゃんはウンチ軍団を懐柔すべく城門の周囲を圧迫したり、放水したりしてみた。
だが効果はない。おじいちゃんは長期戦を覚悟した。寒い戦場で風邪を引いたら困ると思いながらお尻を出したまま便器に座り続けた。
そのときである。ウンチ軍団に変化が出てきたようだった。どこの世界でも頑固者だけでなく相手の気持ちを捉えて自分を変える者たちがいるものだ。少数者だが軍団の統制を破って行動を始めたようにおじいちゃんは感じた。屈強な統制の取れた群れをぬって数人が城門に近づきつつあるようだ。
チャンス!そう感じたおじいちゃんはお尻に力を入れ、その裏切り者を迎え入れようと踏ん張った。
だがその群れは多勢に押さえつけられてしまった。
おじいちゃんはいつかウンチ軍団がおじいちゃんの苦しみを理解してくれるだろうと願いながらまた車椅子に乗ってトイレを出て行った。

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