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2008年6月11日 (水)

夕食介助

夕べはわたし独りで夕食の介助をすることになった。おかゆとサツマイモのペースト状の煮付け、それにもう一品がついていた。
おかゆだけでは味がないのでいつも海苔の佃煮を混ぜることにしている。だが佃煮はベッドの向こう側に行かないと取れない。車椅子では通れないので廊下に行き手すりにつかまって立ち、杖で歩いて冷蔵庫から「御飯ですよ」を出す。
立ったままでやったほうが妻の口元にスプーンを運びやすい。「おいしい?」そう聞きながら三匙ほど口に入れてやる。黄色のペースト状のものも運び、「これ何だ?」と訊ねると「薩摩芋」とのこと。「おいしい?」。「まずい」「もういらない」。それからはもう一口も食べない。「そりゃ、おかあちゃんの料理に比べたら美味しくないだろうけど食べないと元気になれないよ」と言ったのだがもう受け付けなかった。
こうして夕食は簡単に終わってしまった。
 
昨日は比較的よくしゃべっていた。目にも光りがあった。「家に帰りたい」と4時に行った時にまず訴えた。
食事が終わって私が帰りの時間を気にするそぶりを見せると「T、遅いな」と長男が来ないことに不満を示す。
足が痛いというので「どっちの足?」と言うと「右」と答える。この足指にはもう刺すところがなくなった点滴の針が入っている。ふくらはぎをさすってやる。「そっちじゃない」。「右はこっちだろう」とさわって見せても不満そうだ。
 
7時15分になったら帰ることに意を決した。外は暗くなったし、疲れが出てしまったからだ。「Tがもうじきくるからぼくは帰るね。看護師さんによく頼んでおくから何かあったらこれを押してね」と看護師室に通じるボタンを手の傍において部屋を出た。
  
独立心の強かった妻が今は甘える人になっている。その甘えに完全に応えられないのが申し訳ない。

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