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2006年6月 9日 (金)

ある夫婦

 テレビで障害を持つ子どもがいる夫婦の生活を紹介していた。ダウン症で生まれ、視力と聴力に障害を持ち、知的にも困難をかかえている男の子A君を明るく受け入れて育てている夫婦である。

 女性は小学校の先生、男性は「主夫」だという。A君は自傷行為があるため両腕にペットボトルの空いたものを、自分の顔を打たないためにはめている。

 この番組を宿題をしながら孫のHちゃんが時々見ていた。

 画面はやがてこの夫婦に第二子が誕生する話になった。そして出産場面が映し出された。難産だったが無事に女の子が生まれた。出産直後のまだ体に血液がついたままの姿だった。ちらちら画面を見ていたHちゃんが「わっ、血がいっぱい」と叫んだ。わたしはチャンネルを変えようかと一瞬迷った。小学校一年生のHちゃんにとって誕生とはもっと童話的で夢のあることかもしれないと思った。

 その時お勝手で夕食の用意をしていたHちゃんのママが「Hちゃんも血がいっぱいだったよ」と声を掛けたのだ。女性は現実的で、強いなと感じ入った。

 Hちゃんはもうテレビには関心なく、硬筆の練習に余念がなかった。

 テレビでは家に帰った嬰児がA君と並んで寝かされ、夫婦が笑顔で見つめている光景を映していた。

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