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2005年10月16日 (日)

恩師との出会い

nagai1  足利東教会の礼拝に出席した。高い天井の明るい礼拝堂でゆったりと礼拝を捧げることができた。

 この教会での礼拝は長い間の願いであった。高校時代の恩師がいるからである。私が浪人をしている時に数学の問題の解き方を手紙で教えてくださったり、進路選択への貴重なご指示をくださったりして私には忘れられない方なのである。

 停年になって足利にお帰りになり今はお一人で生活しておられる。奥様を数年前に天に送り一人になってしまったのだ。先生は80歳を少し過ぎたとおっしゃっていたが、学校で教えていただいたころよりもお太りになっていた。毎日400メートル泳ぐのだとおっしゃる。

 礼拝を終わり、先生は足利学校へ案内してくださった。教会から自転車に乗り先導して、先生の知人の駐車場に私を導き、その足で足利学校の構内でも足早に回っておられた。

 先生のご自宅は足利学校の道を挟んで反対側にあった。先生は佐伯祐三が描く絵のような、蔦が2階まで生い茂り、色の付いたドアのある家に新聞紙や空き缶などをいっぱい溜め込んで、布団の敷いたままの部屋に私を入れてくれた。そして、寺院や塔、それに山河の版画をどこからかかかえるように持ち出して見せた。版画が先生の生きがいのように思えた。一枚の版画を納得いくまで刷るからその数は膨大なものになる。わたしはそれをめくりながら10枚ほどの作品を頂いた。

 雨模様の空だったので私は帰りを急いだ。先生は「車に乗るのは早くやめたほうがいいよ」と優しい目に笑みを浮かべながら見送ってくださった。「乗せてもらうようになりなさい」。

 屈託のない先生の言葉をかみ締めながら家までの40キロほどの道を私は車を走らせた。

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